【連載:省エネ③-1】機器の使い方から省エネを考える
第3回は、電気製品の省エネな使い方をお伝えします。
「もうやってるよ。」という方もいらっしゃるかもしれませんが、省エネ研修で「へぇー」と思ったものもありますので、いくつか紹介させていただきたいと思います。
●テレビ
まずテレビです。
・明るさを抑える
画面が明るければ、それだけ電気を使用していることになります。省エネを考えるならば、「明るさを落とす」というのがひとつの方法です。
ただ、目のよい若い世代においては、画面を暗くしても見ることはできるかもしれません。ですがご高齢になりますと、画面が明るい方が見やすいのも事実です。画面の見やすさをとるか省エネを実現するか、判断は難しいかもしれません。
・省エネモードの設定
テレビにはそもそも電気をセーブしながら使用できる「省エネモード」というのが備わっています。リモコンのホームボタンから「設定」の項目を探し出し、ここで省エネモードをセットします。これを有効にしますと、省エネを少しでも実現することが可能となります。
●エアコン
次にエアコンです。
・冷房時の設定温度は28℃、暖房時は20℃
設定温度を「高め(低め)」に設定することで省エネを実現します。ただし、この設定温度、快適な空間を創出してくれるには、少し高め(低め)です。省エネは確かに実現できるかもしれませんが、体調はもっと大事だと思います。お体に無理のない省エネを実施する必要があります。
・フィルターをこまめに掃除
フィルターのほこりによる目詰まりは、空気の引き込みを妨げ、運転効率を低下させます。気づいたらフィルターの状態を確認しお掃除することが、省エネを実現することにつながります。
・風向き効果
これは、「空気温度」に注目したものです。冷たい空気はお部屋の下方に移動する性質があります。冷房時は「風向き」を上向きにすることで、天井に溜まりがちな温かい空気を循環させ、効率よくお部屋を冷やすことができます。逆に、暖房時は、逆に「風向き」を下向きにすることで、床に溜まりがちな冷たい空気を循環させます。このとき、冷房、暖房ともに、扇風機を併用すると効果がより一層高くなります(扇風機はもはや夏だけのものではない、ということでもあるかもしれません)。
・頻繁なオンオフは省エネか?
エアコンは設定温度に達するまでに大きな電力を使い、そのあとは比較的小さな電力で室温を保ちます。部屋から出るたびにエアコンを切るなど、オンオフを頻繁に行いますと、折角設定温度まで達したものが再び戻ってしまい、次に電源を入れたときに再び大きな電力を使って、設定温度に目掛けて運転することになります。
「その場にいない場合は電気を消す」というのはひとつの常識かもしれませんが、このエアコンの省エネというものを考える場合は、一概にそのようには言えない、ということでもあります。
●掃除機
つぎは掃除機です。
・「強・弱」ボタンを有効活用する
掃除機のスイッチボタン、「強」と「弱」がございますが、この使い分けを今回の研修で初めて勉強いたしました。どうやら、「強」はじゅうたんなどで効果を発揮するのに対して、「弱」は、フローリングやたたみであればこれで十分ゴミを吸い取ることができるのだそうです。
今日はこの辺まで。
次回は、照明、温水洗浄便座、冷蔵庫などのお話をします。